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      白金発熱体を使った特殊ヒータ


白金又は白金の合金(白金−13%ロジウム)を発熱体に使ったヒータも製作できます。白金は空気中でも1700℃近くまで使えますので、これを熱風ヒータに使うと1000℃を超える熱風でも得られます。               
                                   
ただしこの様な温度での長時間の使用には耐えません。Kanthal系合金線の融点が約1500℃に対し、白金線は250℃ほど融点が高いものの高価なので細い線しか使えず、蒸発を抑制する酸化皮膜もないので長時間使う場合にはKanthal系と大差ないと考えてください。                    
                                   
白金ヒータは超高温用としての用途よりも、クリーンさが要求される用途に適しています。500℃までならば別記のクリーンヒータ(CLH)の方がクリーンさのレベルでもコストでも優れていますが、それ以上の温度でのクリーン加熱には白金ヒータが適します。また寸法的に小さくできるので、サイズに制限がある場合も白金ヒータは適しています。                
                                   
熱風ヒータ以外にも白金を使ったヒータがご入用であれば、特注でお受けします。

 白金発熱体(実際には白金ロ
 ジウム合金線)を使った熱風
 ヒータ用 発熱体の例。

 熱風温度測定のためのR熱電
 対を組込んでいる。          


[関連情報]  ヒータ特性 熱風計算 ヒータ寿命 温度分布 耐圧力 熱効率 無風通電 エアー源

          品質規定  熱電対-温度測定  コントローラ           印刷 print  price

                                 







白金発熱体エアヒータ PAH100v-800w/10AH/+S の特性データ








エアー流量が少ないほど低い発熱体温度で1000℃の熱風が得られる。つまりヒータの寿命が長くなる。

PAHヒータ(100v-800w)で高温加熱したい場合には10 L/min.程度の流量で使うのが望ましい。そのときの電圧は60v程度となる。

発熱体温度と寿命の関係は不確定要素も多くてデータが不足しているが、だいたいの目安として下図を参照されたい。発熱体温度が高くなるほど極端に寿命が短くなるので、PAHを高温加熱に使う場合には、高温熱風にする時間を最短にするような工夫が必要。例えば何かを高温に加熱する場合でも最初から高温の熱風を吹き付けるのではなく、低めの熱風で加熱していき、最終段階で最高温の熱風とすれば長期間の使用にも耐える。         








白金発熱体エアヒータ PAH50v-350w/10AH/+S の特性データ













特性測定現場
10L/min.で1000℃の
熱風発生時の状況。

発熱体は1200℃以上
に達し、金属ケース
の温度も最高温部は
約750℃に達する。

ただし金属ケースの
根元側(エアー供給
側)は50〜60℃にと
どまる。



 使用した測定器
 発熱体温度測定  CHINO OPTICAL PYROMETER MODEL IR-U
 熱風温度測定   PAHに内蔵のR熱電対φ0.3  田中貴金属工業製
 エアー圧力測定  YOKOGAWA 2655 DIGITAL MANOMETER
 エアー流量測定  TOKYO KEISO MASS FLOW METER & OMEGA FLOAT TYPE
 電気特性測定   YOKOGAWA 2533 & ADVANTEST TR6846






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