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        可燃性ガス及び引火性液体蒸気の爆発限界

可燃性ガス
化学式
分子量 引火点 発火点 爆発限界(空気中)
(容量%)
爆発限界
(mg/l)
下限 上限 下限 上限
水素 H2 2.0 ガス 500 4.0 75 3.3 63
二硫化炭素 CS2 76.1 -30 100 1.25 44 40 1400
硫化水素 H2S 34.1 ガス 260 4.3 45 61 640
アンモニア NH3 17.0 ガス 651 15 28 106 200
一酸化炭素 CO 28.0 ガス 651 12.5 74 146 860
硫化カルボニル COS 60.1 ガス - 12 29 300 725
アセチレン C2H2 26.0 ガス 335 2.5 100 27 1160
エチレン C2H4 28.0 ガス 450 3.1 32 36 370
プロピレン C3H6 42.1 ガス 498 2.4 10.3 42 180
メタン CH4 16.0 ガス 537 5.3 14 35 93
都市ガス13A            4.6 14.6      
都市ガス6A             8.2 38.1      
ジエチルエーテル C2H6O      -45 160 1.9 48.0      
ケロシン(灯油)            43〜72 0.7 5.0      
デカン C10H22       46    0.8 5.4          
エタン C2H6 30.1 ガス 510 3.0 12.5 38 156
プロパン C3H8 44.1 ガス 467 2.2 9.5 40 174
ブタン C4H10 58.1 -60 430 1.9 8.5 46 206
ペンタン C5H12 72.1 <-40 309 1.5 7.8 45 234
ヘキサン C6H14 86.1 -26 260 1.2 7.5 43 270
ヘプタン C7H16 100.1 -4 233 1.2 6.7 50 280
オクタン C8H18 114.1 16 232 1.0 - 48 -
ベンゼン C6H6 78.1 -11 538 1.4 7.1 46 230
トルエン C7H8 92.1 4 552 1.4 6.7 54 260
キシレン C8H10 106.1 17 482 1.0 6.0 44 265
シクロヘキサン C6H12 82.1 -17 268 1.3 8 44 270
メチルアルコール CH3OH 32.0 11 464 7.3 36 97 480
エチルアルコール C2H5OH 46.1 13 423 4.3 19 82 360
エチルエーテル (C2H5)2O 74.1 -45 180 1.9 48 59 1480
アセトアルデヒド CH3CHO 44.0 -38 185 4.1 55 75 1000
アセトン (CH3)2CO 58.1 -18 538 3.0 11 72 270
酢酸 CH3CO2H 60.0 40 427 5.4 - 135 -
酢酸エチル CH3CO2C2H5 88.1 -4 427 2.5 9 92 330
酸化エチレン C2H4O 44.05       3.0 100 59 1967
酢酸アミル CH3CO2C5H11 130.1 25 399 1.1 - 60 -
酢酸ビニール CH3CO2C2H3 86.1 -8 427 2.6 13.4 93 480

   



  

可燃性ガスとは

@空気中の爆発下限界が10% 以下のガス

A爆発限界の上限界と下限界の差が20%以上のガス

等と定義される。

可燃性ガスは一部の例外を除いて、単独では燃焼爆発の危険はなく、空気等の支燃性ガスと
一定の割合で混合されるといった条件が満たされた時に燃焼爆発する。

従って@に分類されるガスは少ない漏洩量でも着火し防災上特に注意を要するガスといえる。

ただしアセチレン、ジボラン、酸化エチレン等は空気等の支燃性ガスが存在しなくても常温で衝
撃により自己分解爆発するので注意を要する。これは保管温度を下げることにより抑制できる。

 

 



爆発とは- - - -

圧力の急激な発生または解放の結果、容器が破裂したり、または気体が急激に膨張して爆発
音や破壊作用をともなう現象。

真空ビンの爆発,ボイラーの爆発,火山の爆発などは物理的破裂現象であり、,またガス爆発,
粉塵爆発,火薬類の爆発などは化学的爆発である。化学的爆発は燃焼や分解などの発熱反応
が激しく行われた結果、おこるものである。

化学的爆発をその燃焼速度により「爆ごう」と「爆燃(又は燃焼)」に分けることがあり、爆ごうの
方が爆発の破壊効果が大きい。化学的爆発反応の機構は「熱爆発」と「連鎖爆発」の両者を合
わせ考える必要がある。以上の他に核爆発がある。




爆ごうと爆燃について- - - -

爆ごうとは化学反応を伴う爆発のうち、反応のおこる面(火炎面)が静止媒質における音速より大
きい速度で移動するもの。デトネーションともいう。これに対して,音速よりも小さい場合には爆燃
という。

爆ごうの場合、火炎面の移動を波と考えて爆ごう波とよび,その波面には不連続的な圧力増加す
なわち衝撃波を伴う。

爆ごう波の速度を爆速といい、固体爆薬では9km/sにも達することがあり、気体の場合には1〜3
km/s程度である。

反応直後の圧縮流体が爆ごう波を追って高速度で流れるので、圧力も温度も高くなり、波面圧力
は固体では数万気圧から数十万気圧にも達し,気体の場合には最初の圧力の13〜55倍になる。

固体や液体の爆ごうが起こると、付随して発生する衝撃波によって周囲の物体は破壊される。






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