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集光型ラインヒータ LHW-55 による面加熱応用


集光型ラインヒータを用いて、それの焦点位置からずらせて使用することにより幅を持たせた面加熱が可能になる。そしてそのラインヒータを多数連結すれば、広い面積の加熱も可能である。

別の方向からのアプローチとして「空洞加熱法」もあるが、絶対的なハイパワーを必要とする急速加熱では、ここでご紹介するような面加熱の手法も有効な手段であろう。


平行光型(放物面鏡)を使用するよりも、集光型ミラーを採用した方が加熱幅を自由に選べ、また光の利用効率が良くなる。(放物面鏡は一般的に浅く、光を受け止める割合が少ない) 

集光型ラインヒータの例

LHW-55/L280/200v-5kw
ミラー幅         55mm
焦点距離       25mm
有効ミラー長 280mm
高性能 線集光の標準型ラインヒータ
集光型ラインヒータは左写真の様に非常に狭い面積にほとんど全ての光が集光し、その部分を非常な高温にするヒータである。

しかしこのヒータは集光する前後の位置では光束が広がるので、この部分を使えば面加熱用ヒータとしても使える。

平行光型(放物面ミラー)に対するメリットは、照射距離の調節で加熱幅を大きく変えることができること、ミラーを深くできるので、ランプ光を受ける割合が高く、光利用率が高いこと等が上げられる。

下図は焦点距離 f=25mmのラインヒータを照射距離40mm〜120mmで使用した場合の照射幅を示したものである。黄色い部分が高照度,高温域であり、赤い部分は漏れ光などによる低照度部分となる。

距離が離れるほど照射幅は大きくなり、その分、加熱温度は低くなる。

 
A4の方眼紙(グラフ用紙)に照射している。手前の目盛りゼロラインがミラーの手前側の端のラインになる。

供給電圧は約20v(定格電圧の約10%)。ただし距離を近づけると方眼紙が焦げるため、距離が近いほど電圧を下げている(40mmの場合、約15v)。そのため距離を近づけると総光量が減っていくが、実際の使用時には総光量は同じなので、集光幅が狭いほど光の密度は高くなり、高温になる。尚、ここの温度データは定格電圧(200v)で30秒間照射した時の温度である。
照射距離120mm

強い加熱幅は約70mm

温度 約 690℃
照射距離100mm

強い加熱幅は約60mm

温度 約 770℃
照射距離80mm

強い加熱幅は約45mm

温度 約 860℃
照射距離60mm

強い加熱幅は約35mm

温度 約 990℃
照射距離40mm

強い加熱幅は約20mm

温度 約 1190℃

上記の供試ラインヒータについて

上記の標準型ラインヒータ「LHW-55/f25/L280/200v-5kw」はハロゲンランプを使用したライン状集光加熱ユニットである。

ミラー幅55o,焦点距離25oのライン集光加熱ユニットとして最高性能を目指したものであり、逆カーブ領域まで回り込んだ深い楕円ミラーで構成される。

従来のこの種のヒータに比べ2倍程度の高出力も達成した。(H18タイプ)


















































































































































































































































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